Project/Area Number |
05770159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
三高 俊広 札幌医科大学, 医学部・がん研究所, 講師 (50231618)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Hepatocytes / Proliferation / EGF / HGF / TGF-alpha / FGF / Colony |
Research Abstract |
肝細胞のDNA合成を促進させる因子はその作用機序から2つに分けられる。1つはそれ自身で肝細胞を分裂させることができるmitogenであり、もう1つはそれ自身単独では分裂させることができないが、mitogenと共存するとDNA合成を促進させることができるco-mitogenである。今回私は、mitogenとしてEGF、HGF、TGF-alpha、FGFを、co-mitogenとしてinsulin-like growth facto-I、angiotensin-II、norepinephrine、vasopressin、TNFを用いて、EHFを用いた時に見られた初代培養ラット肝細胞のコロニー形成がこれらの因子を用いた時にも見られるかどうか調べた。HGFとTGF-alphaはEGFとほぼ同様の増殖活性を持ち、10ng/mlの濃度ではLabeling indexもコロニー形成も3つの因子に有意差はなかった。コロニーの出現頻度は濃度依存性を示し、10ng/mlの濃度で最大になり、接着した細胞1000個当り約15個だった。EGF、HGF、TGF-alphaをそれぞれ組み合わせてコロニー形成を見てもコロニー数はEGF単独の場合と変わらなかった。acidic FGFとbasicFGFはコロニー形成能はあるが、その頻度は約5個とEGFを用いた時の約1/3であった。co-mitogenは単独では肝細胞のDNA合成を起こすことができなかったが、EGFと共存させると有意にそのDNA合成を促進させることがLabeling indexを調べることでわかった。しかし、co-mitogenにEGF単独で形成したコロニーの数を増加させる作用はなかった。この結果より、肝細胞の中にはEGF、HGF、TGF-alpha、FHFに反応して増殖する非常に増殖能力旺盛な肝細胞が存在しており、成熟ラット肝細胞の約1.5%がその細胞に相当すると考えられる。私は、その細胞が「肝細胞への分化が方向づけられたcommitted progenitor cellである。」と考えている。又、co-mitogenは、このprogenitor cellのまわりに存在する肝細胞に作用し、その細胞の維持・増殖を促進しているのではないかと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)