Project/Area Number |
05770171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
島田 慱子 (菅谷 慱子) 秋田大学, 医学部, 助手 (30235626)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Acanthocheilonema viteae / Millardia meltada / ミクロフィラリア / BALB / c / C57BL / 6 / カラギ-ナン / IgM / マクロファージ |
Research Abstract |
Acanthocheilonema viteaeに感染した雄Millardia meltadaの末梢血からSugaya et al.(1992)の方法によりミクロフィラリア(mf)を分離し、C57BL/6およびBALB/cマウスに10万隻ずつ尾静脈より注入し、mf densityの経時的変化を追跡した。その結果、BALB/c雌では移入後60日頃までmf densityの低下がないが、C57BL/6雌では移入後20日で半減、60日以降はほとんどmfが検出されなくなった。C57BL/6雌では移入後直ちに有意な末梢血単球の増加が認められた。このC57BL/6雌でみられるdensityの減少にマクロファージ(Mphi)が関与しているか否かを明らかにするため、mf移入前に2回Mphi機能阻害剤であるカラギ-ナン(CGN)を腹腔内投与したところ、対照生食投与群では18日で半減したが、CGN投与群では移入後1日に一過性にdensityが増加し、18日までdensityが維持された。またCGN投与群では移入後5日まで末梢血単球の増加が有意に抑制された。一方、mf抽出抗原を用いたELISAにより、mf移入C57BL/6マウスでは、移入後のmf densityの減少と軌を一にしてmf特異的IgM抗体が上昇することが判明した。IgG抗体は徐々に増加した。そこで、mf移入後15日と20日のマウスのプール血清(0.45mumで濾過済)のみ(抗体投与群)、あるいは血清に加えてグリコーゲンで誘発した腹腔Mphi5×10^6個(純度=80%)(抗体+細胞群)をmf移入直前に静脈内注射し、mf densityへの影響を調べたが、対照のメディウム移入群との間には差異は認められなかった。この結果から、(1)抗体やMphiはmfの殺滅に無効、(2)移入抗体の濃度が低かった、(3)抗体を濾過したため、mf殺滅能が低下または消失した、などが考えられるが、今後、この系を用いて、mfの殺滅に関するeffector細胞や殺滅のメカニズムをさらに検討する予定である。
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