非対称PCR法を用いた直接塩基配列決定法による硬組織からの個人識別
Project/Area Number |
05770297
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Legal medicine
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
本田 克也 信州大学, 医学部, 助手 (00240789)
|
Project Period (FY) |
1993 – 1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 個人識別 / 白骨死体 / 硬組織 / ミトコンドリアDNA / PCR法 |
Research Abstract |
われわれはこれまで、白骨死体の個人識別法を開発するため、人獣鑑別、性別判定、VNTR領域のPCR法の応用について検討してきたが、個人識別を行なう場合は、個人特異的で多型性の高い部位の検出が必要である。ところがVNTR領域のPCR法については、新鮮血と同様の方法では、検出が極めて困難で、nestedPCRなどの高感度増幅法の適用が不可欠であることが明らかになった。一方ミトコンドリアDNA(mt-DNA)について、V領域のPCRを試みたところ、白骨死体において極めて保存性がよい傾向が認められた。しかしながらミトコンドリアDNAのほとんどの配列は、直接アミノ酸に翻訳されるコード領域であるため、個人特異的な多型性があるのはnon-codingのわずかの配列に限られており、それも直接塩基配列決定法以外では、多型の検出が困難であった。さらに内外での報告にもあるように、陳旧化したDNA試料に直接塩基配列決定法を応用した場合、欠落ないし解読不能の配列が現れるため、正確な判定が困難であるという問題もあり、方法的な改良が必要であると思われる。また、直接塩基配列決定法では、、個人のタイピングができないたため、個別例の比較しかできないという制約もある。 以上の問題点をふまえて、今後は、プロリンおよびフェニールアラニンのt-RNA遺伝子に隣接する制御配列(control region)が非常に多型性に富むという事実(Cann,et al.1984)に着目し、これらのDNA配列から個人識別を行う方法について検討することを計画している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)