Project/Area Number |
05770314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 靖博 東京大学, 医学部, 助手 (50202164)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 骨芽細胞 / 骨基質蛋白 / TGF-beta / デコリン |
Research Abstract |
1.骨芽細胞の基質蛋白産生に及ぼす骨成長因子の効果 主要な骨成長因子のひとつであるTransforming growth factor(TGF)-betaによる骨芽細胞における基質蛋白産生調節について検討した。その結果、TGF-betaはプロテオグリカンのうち特にデコリンの産生を促進し、フィブロネクチンの産生も促進する事が明かとなった(Takeuchi,Y.et al.J.Bone Miner.Res.8:823,1993)。 2.骨芽細胞の分化調節におけるTGF-betaの役割 TGF-betaに対する骨芽細胞の反応性は、TGF-beta受容体の発現により調節されている事を明らかにした。また、骨芽細胞の分化に従って、TGF-beta受容体の発現が減少する事が本研究において明らかにされた。TGF-betaは骨基質産生を促進し骨基質を増加するが、骨芽細胞の分化は抑制する事が報告されており、本研究の結果から、骨芽細胞の分化におけるTGF-beta反応性低下の重要性が初めて示唆された。 3.骨成長因子と結合する基質蛋白の探索 牛骨基質から抽出した蛋白を用いて、TGF-betaと結合する蛋白の探索を行った。In-gel binding法、solid-phase binding法等の結果、プロテオグリカンの一種であるデコリンが、主要なTGF-beta結合蛋白のひとつである事が明かとなった。 4.TGF-betaとデコリンの結合の役割 デコリンと結合する事により、TGF-betaの生物学的活性が増強される場合のある可能性が示唆された。この現象は、基質蛋白と骨成長因子との結合が、成長因子の蓄積のみではなく、その活性発現の調節にも関与する事を示唆する重要な知見である。
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