Project/Area Number |
05770350
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
奥野 正隆 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (10204140)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 肝線維化 / レチノイド / transforming growth factor-beta / 伊東細胞 / コラーゲン |
Research Abstract |
慢性肝疾患の究極的な治療目的のひとつに肝線維化抑制と肝再生が挙げられるが、現在まで有効な治療法は確立されていない。申請者は、レチノイド(ビタミンA)誘導体を用いた肝線維化の制御を目的とし、研究を進めてきた。今年度得られた成果は以下のものである。 1)レチノイドは肝実質障害を伴わないラット肝線維化モデルにおいて肝腺維を刺激した。その際、肝線維化を刺激し、同時に肝再生を強力に抑制するサイトカインTransforming growth factor(TGF)-betaの肝内濃度を亢進させた。2)そこでレチノイドによるTGF-betaの誘導を検討する目的で、ラットより分離培養した伊東細胞を用い、各種レチノイドのTGF-betaの合成・分泌・活性化に及ぼす影響を検討しレチノイン酸誘導体が分泌・活性化を刺激することを見いだした。3)さらに、そのメカニズムを解明する目的でヒト線維芽細胞を用い、レチノイドはTGF-betaの合成に変化を及ぼさない早期より、潜在型TGF-betaの培地への放出を刺激した。4)また、レチノイン酸はこれらの培養細胞系においても、コラーゲンの産生を亢進させ、コラゲナーゼ活性を抑制した。 従って、レチノイドはTGF-betaの放出・活性化を介して細胞外マトリックスの産生を亢進させている可能性が考えられ、現在検討中である。さらに、肝線維化の治療薬を目的としたレチノイド拮抗剤の開発にも着手している。
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