GM1-ガングリオシドーシスの中枢神経細胞モデルの確立
Project/Area Number |
05770422
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
難波 栄二 鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (40237631)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | GM1-ガングリオシドーシス / 中枢神経 / ベータガラクトシダーゼ |
Research Abstract |
中枢神経系細胞株の樹立に向け、本年度はまず細胞培養条件の検討とSV40ori-を細胞に導入する条件を検討した。SV40ori-を導入する条件設定としてはまだグリア細胞および神経細胞培養の条件が整っていなかったので血管内皮細胞を使用した。プラスミッドベクターに組み込まれたSV40ori-を調整し、培養血管内皮細胞にElectoroporation法で導入した。その結果、細胞が約50%生存する条件下で効率良よくSV40ori-が細胞に導入され、細胞株を樹立することができた。 また、臨床的には最も軽症型であるGM1-ガングリオシドーシス成人型の症例を得ることができ、遺伝子変異を含め詳細に検討した。この症例は14歳で骨変形、構音障害、軽度のジストニ-など成人型に特徴的な症状を呈していたが、今迄の報告例の中では進行が比較的緩除と考えられた。頭部MRIで、被殻、尾状核の変性が確認され、構音障害、ジストニ-の病巣と考えられた。リンパ球リソゾーム酵素活性ではベータガラクトシダーゼ活性が低下していた。ベータガラクトシダーゼ遺伝子解析では、エクソン2の点変異{^<51>Ile(ATC)→Thr(ACC)}が確認され、本人はこの変異のホモ接合体、また両親はヘテロ接合体であった。家庭歴には、同様の症状を呈する26歳のいとこがあり、症状、酵素活性、遺伝子解析より同様の疾患と診断した。常染色体劣性遺伝疾患では、いとこ間で発症することは大変まれであり貴重な例と考えられた。 今後、これらの例の細胞も使用しさらに研究を進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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