Project/Area Number |
05770452
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
八巻 通安 山形大学, 医学部, 助手 (40191217)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 心筋梗塞 / 心電図 / 心室遅延電位 / コンピュータシミュレーション / 興奮伝導 |
Research Abstract |
心筋梗塞患者で検出される微小高周波成分の成因を明らかにする目的で、心筋組織構築を考慮にいれたコンピュータによる三次元心臓モデルを作成した。三次元心臓モデルはワークステーションSUN 4/2を用いて、心房筋、心室筋、特殊伝導系を含む約5万個のユニット(細胞)から構成される。それぞれのユニットには興奮伝導速度、自動能、活動電位など約20個のパラメータを設定し、心臓全体の電気的の興奮をシミュレートした。梗塞巣は左室自由壁に直径約15mmの電気的にsilentな細胞群と定義される。心筋梗塞の周囲6層の心筋組織に種々の実験データによって示される、興奮伝導遅延や活動電位の異常を定義した。その結果、梗塞周囲3層の興奮伝導速度を0.5m/secから0.1m/secへ低下させると、0.3m/sec以下の興奮伝導速度の時、シミュレートされた体表面心電図上にQRS波の後に続く微小な電位成分(心室遅延電位)が出現した。また、梗塞周囲の興奮伝導遅延領域(興奮伝導速度0.2m/sec)を1層から6層めで変化させると、興奮伝導遅延領域が3層以上存在する場合、心室遅延電位が出現した。さらに、梗塞巣の形状を円形、不定形、線状の3つの形態にして、その違いを検討した。梗塞周囲4層の興奮伝導速度を0.2m/secとして心室遅延電位を比較したが、明らかな相違は三群間に存在しなかった。以上より、心室遅延電位の成立に、1)梗塞周囲の興奮伝導速度、2)梗塞周囲の興奮伝導遅延領域の大きさ、の関与は明らかであるが、組織構築変化の関与は小さいと考えられた。
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