最終身長改善に及ぼす成長ホルモン・性腺抑制剤併用の有用性の検討
Project/Area Number |
05770519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
太田 正法 山梨医科大学, 医学部, 助手 (80233146)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 家族性低身長 / 成長ホルモン / 性腺抑制療法 / 骨密度 |
Research Abstract |
【目的】家族性低身長など、いわゆるGH分泌正常低身長は頻度が多く治療法も定まっていない。現在、GH治療の治験と一部では性腺抑制剤の併用が行われているが最終身長への効果は明らかではない。そこで、正常雄ラットにGH、LH-RH analogを長期間投与し、その有効性を検討した。 【方法】ウィスター系雄性ラットを以下の4群に分けて比較検討した。(1)コントロール群(C群)、(2)GH投与群(hGH、皮下注、5IU/Kg/W、3×/W:G群)、(3)性腺抑制剤投与群(TAP-144SR、皮下注、600μg/回、1×/2W:T群)、(4)GH+TAP投与群(GT群)である。薬剤投与は4週齢から16週齢まで行った。2週毎に身長・体重を測定し、12、16、22週齢に各群5匹づつ屠殺し精巣の大きさ、重量を測定した。同時に大腿骨を採取し湿重量、長さ(ノギス使用)、体積を測定し、骨密度を算出した。屠殺直前に麻酔下に採血を行い、血清testosterone値を測定した。 【結果】T、G群の血清testosterone値は12、16週齢でC、G群に比して、有意に低値であり、性腺抑制は十分に行われていた。また投与中止後である22週齢では差がなく、性腺系の回復が認められた。身長は薬剤投与中、高い順にG、C、GT、T群であり、G群はC、GT、T群に比して、有意に高身長であった。投与中止後、差は小さくなったが、G群はC群より高身長であった(G群:45.3±0.26cm、C群:44.7±0.37cm;M±SE)。大腿骨長は薬剤投与中にC、G群に比して、GT、T群で有意に低値であり、中止後も、G群に比して有意に低値であった。骨密度は16週齢でC、G群に比して、GT、T群で有意に低値であったが、22週齢では差が無かった。また、性腺抑制による骨密度の低下はGH投与により軽減されたが、GH単独投与では一時的に骨密度の低下が認められた。 【結論】GH分泌正常ラットに対するGH投与により身長の増加が認められたが、性腺抑制剤の併用によるさらなる身長増加作用は無いと考えられる。また、GH単独投与により思春期発来が早まる傾向があり、幼若ラットへのGH投与を行い、詳細な検討を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)