Research Abstract |
【対象】顔面播種状粟粒性狼瘡11例,尋常性狼瘡2例(4標本),陰茎結核疹1例を対象とした。 【方法】 1.5-10μにスライスしたホルマリン固定パラフィン包埋標本数枚を滅菌チューブにとり,プロテイナーゼK処理を行う。 2.それぞれサンプルを,ヒトβグロビンをコードするDNA領域を増幅するプライマーを用いたPCRで増幅し,アガロースゲル電気泳動を行う。 3.2で増幅の見られたサンプルについて,結核菌固有のDNAを増幅するプライマーによるPCR後,アガロースゲル電気泳動で特異的DNAバンドを検出する。陰性のサンプルについては,そのPCR産物を用いて再度同様のPCR,アガロースゲル電気泳動を行う。 【結果】 顔面播種状粟粒性狼瘡11例のなかで,PCRによりヒトβグロビンDNAの増幅が見られたのは9例,尋常性狼瘡では2例(3標本),陰茎結核疹では1例であった。顔面播種性状粟粒性狼瘡9サンプルでは結核菌のDNAは全く検出されなかった。真正皮膚結核では3サンプル中2サンプルで結核菌のDNAが検出された。結核疹の1サンプルでは結核菌のDNAは検出されなかった。
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