Project/Area Number |
05770640
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石河 晃 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10202988)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 線状IgA水疱性皮膚症 / 自己免疫性水疱症 / 免疫電顕法 |
Research Abstract |
線状IgA水疱性皮膚症(linear IgA bullous dermatosis)は、難治性の自己免疫性水疱症の一つである。患者血清中のIgAが皮膚基底膜部に結合することが知られているが、抗原の微細局在部位は未知である。今回、新しい免疫電顕法を用いて、抗体の沈着部位の解析を試みた。正常ヒト皮膚を液体プロパン(-190℃)にて急速凍結固定し、超低温下でメタノール置換し、Lowicryl KllMに包埋し、超薄切片を作成、免疫染色を施し観察した。その結果、残念ながら特異的な反応がみられず、手技の途中で抗原性が失活しているものと考えられた。そこで置換剤をアセトンに変更してみたが、結果は同様で、樹脂包埋そのものが問題であることが想定され、免疫電顕の手法の変更を余儀なくされた。一方、免疫ブロット法に関しては、13例の血清を用いて施行したところ、6例が97kD蛋白と、1例が255kD蛋白と反応することがわかった。この抗原の分子量と局在の関係をみるために1MNaCl分離皮膚を用いた蛍光抗体法を施行した結果、97kD蛋白を認識した6例全例を含む10例が表皮側と反応し、255kD蛋白を認識した1例をふくむ3例が真皮側と反応した。今回の結果は以上であるが、微細局在を解明するために現在凍結超薄切片法を施行し、いくつかの症例において金コロイドを用いた免疫染色で、良好な結果を得ている。すなわち表皮側の抗原は基底膜部の透明層に局在し、真皮側の抗原は係留細線維に関連して局在しているらしいというところまで解明された。本研究は現在最終結論を出すべく進行中であり、その結果は今年4月末、米国で開催されるSociety of Dermatology年次総会にて発表する予定である。
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