^<31>P-および`HMRSを用いた精神分裂病の病態に関する研究
Project/Area Number |
05770735
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
福迫 博 鹿児島大学, 医学部, 助手 (60228880)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 核磁気共鳴スペクトロスコピー / 精神分裂病 / ホスホジェステル / N-アセチルアスパラギン酸 |
Research Abstract |
(1)phosphorus MRS(3DCSI) 対象は,抗精神病薬による治療にもかかわらず著明な幻聴・妄想・思考障害が認められる16名(男8名,女8名)のDSM-III-Rの診断基準に適合する精神分裂病者および性と年齢をマッチさせた16名の正常対照者である。患者群は,PDEが両側の内側側頭葉において上昇し,beta-ATPは左側において低下していた。なお,PDEあるいはbeta-ATPと抗精神病薬および抗パーキンソン薬の一日投与量の間に有意な相関は認められなかった。 (2)proton MRS(STEAM) 対象は,左前頭葉および左内側側頭葉それぞれについて,精神分裂病の患者15名(男4名,女11名)ずつ,および年齢と性をマッチさせた正常対照者15名ずつである。患者群では,左内側側頭葉におけるNAA/choline(Cho),NAA/creatine(Cr)比は減少し,また,Cho/Cr比は増加する傾向がみられた。前頭葉においては両群間で有意差は認められなかった。これらの比と精神症状の評価点の間には有意な相関は認められなかった。なお,これらの比と抗精神病薬および抗パーキンソン薬の一日投与量の間には有意な相関は認められなかった。 精神分裂病者の左内側側頭葉においてphosphorus MRSとproton MRSによって検出された異常は,灰白質と白質の構成比率の変化(灰白質の減少),軸索・樹状突起・シナプスの減少や機能障害,細胞膜の構成成分や機能の異常などを反映していることが考えられる。また,精神分裂病者の左内側側頭葉においては,ATPのエネルギー代謝に障害があることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)