Project/Area Number |
05770741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
池田 信之 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80244599)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 高齢者 / メンタルヘルス |
Research Abstract |
最近の高齢化社会においては、老人のトータルヘルスに関する保健活動がこれから益々重要になってくるものと考えられているが、これは痴呆老人ばかりでなく健康な高齢者においても必須のものである。なかでもストレス関連のメンタルヘルス・ケアについての関心が高まっているところであるが、痴呆老人に関する調査は多く見られるものの、健康な高齢者に関しての具体的な調査研究は十分には行われていない。本研究では健康な高齢者のライフスタイル・生活環境・健康意識・ストレス対処法などを、農・山村・漁村部と、都市部での違いに焦点を当て、高齢者のメンタルヘルスに関する心理・社会的要因について調査した。 農・山村・漁村部と都市部に住む、65歳以上の健康な高齢者を対象とし、直接面接を行い、聞き取り調査を行った。なお、面接は(1)家族構成・居住環境・趣味・仕事などを含むライフスタイルに関する調査、(2)抑うつ・不安・ストレスなどを含むメンタルヘルスに関する調査、(3)身体疾患の管理や予防についての考え方に関する健康意識調査など、三部から構成された面接表にもとづいて行い、集計・解析したところ、以下の結果が得られた。 1)ライフスタイルの点では、農・山村・漁村部(R型;rural type)で内向的である老人の割合が、都市部(U型;urban type)では外向的である老人の割合が高くなる傾向が認められた。 2)健康感については、R型の老人において老化について自覚する割合が高く、併せて不安も持つ傾向がある。 3)対人関係面では、R型で共生型の割合が高く、U型では自立の割合が高くなる傾向が認められた。 4)これらの結果は、今後高齢者の地域ケアのあり方について、対象となる老人のライフスタイルや生活条件に合わせた柔軟な対応が必要であることを示唆するものである。
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