Project/Area Number |
05770754
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Tokyo Institute of Psychiatry |
Principal Investigator |
福西 勇夫 財団法人東京都精神医学総合研究所, 臨床心理研究部門, 主任研究員 (80199257)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1993: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 腎移植 / 骨髄移植 / 臓器移植 / 不安 / 精神症状 / リエゾン精神医学 |
Research Abstract |
臓器移植前後の精神医学的諸問題に関する臨床研究を実施した。我が国においても腎移植を要望している腎不全患者は多いが、要望しない腎不全患者は総じて種々の不安を抱えていた。移植前の不安は大きいが、精神症状の発現に至ることは少ない。しかし移植後に生じる精神医学的問題はきわめて多彩であり、抑うつ、不安、錯乱などの種々の精神症状の発生が観察された。移植後にしばしば薬剤のノンコンプライアンス(怠薬など)が臨床上問題になるが、移植後からの経過年数が長くなるにつれて、その頻度は増加する傾向があった。 一方、研究対象を小児に限定すると、成人にはみられない特異的な心理学的問題が存在した。とりわけ移植前の母子関係は心理的密着が極度に強く、学校不適応(不登校や集団生活を営むことができないなど)を起こしている例が少なからずみられた。移植後もその傾向は継続し、移植により身体面の問題は改善しているにもかかわらず、社会適応能力の回復が得られない例が多かった。骨髄移植においては腎移植ほど確立された臓器移植ではないことも関与したためか、移植後の種々の中枢神経系精神症状に関する問題が多く、心理的問題は少なかった。しかし心理学的には無菌室(移植中)における拘禁反応は、骨髄移植拒否にも通じる危険性があり、コンサルテーション・リエソン(相談・連携)精神医学の必要性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)