Project/Area Number |
05770931
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
佐道 三郎 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (00231340)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 大腸シンチグラム検査 / 術後便通異常 / ^<99m>Tc-DTPA / ビサコディル |
Research Abstract |
我々は直腸癌の術後に起こる頻便、下痢といった便通異常の病態解明を目的とし、大腸シンチグラム検査及び直腸肛門マノメトリーを直腸癌術後患者に行い以下に示す結果を得た。対象は肛門温存を伴う直腸癌根治術後の患者を対象に、大腸の輸送運動の測定評価の目的で大腸シンチグラム検査を行った。また、直腸肛門機能の評価には従来より行われている直腸肛門マノメトリーを行った。術後の患者群を排便良好群と不良群に分類したうえで対照群として正常コントロール群に対し同様の検査を行い3群間で比較検討した。研究方法は、大腸を空にした状態で全大腸内視鏡下にガイドワイヤーを挿入し先端を盲腸内に留置した。内視鏡は大腸内の空気を極力ぬきながら抜去し、ガイドワイヤーを利用してポリエチレンチューブを挿入する。その後、ガイドワイヤーを抜去し、RI室に移動し37MBqの^<99m>Tc-DTPA溶液にビサコデイル5mg及び37℃生理食塩水50mlを加えた溶液をポリエチレンチューブより注入した。直後よりガンマカメラにてサンプリングタイム3秒で患者が便意を訴えるまで観察した。また観察は最長1時間とした。盲腸に注入した溶液の各関心領域の移動時間を大腸輸送時間(colon transit time)と設定した。また、被検者が便意を訴えた時点で検査を中止し排便してもらう。排便の前後でのradioactivityの変化から排便率を測定した。結果は、横行結腸での通過時間が術後排便良好群で延長し、下行結腸の通過時間と直腸が描出されてから排便までの時間で排便不良群で短縮していた。また、排便不良群の排便率は低下していた。まとめると術後の排便異常には、直腸肛門機能の低下のみならず、大腸の機能不全も関与していることが示唆された。今後も、デフェコグラフィー等の検査結果も加味しながら、便秘の病態把握等に務め本検査を活用してゆきたいと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
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