Research Abstract |
1.研究の目的:肺移植において,移植した肺が成長するかどうか明らかでなく,形態的,機能的な評価は行われていない.そこで,本研究では,移植肺の成長に関して,ラット同系同所性肺移植を行い,遠隔期における移植肺を生化学的にDNA,RNA,collagen,elastinを指標とし,生理学的には肺コンプライアンス,呼吸抵抗を,形態学的には摘出肺標本から,肺胞壁間距離,肺胞表面積を測定し,移植肺の成長に関して総合的に判断することを目的とした. 2.研究の結果:本研究では,移植肺の長期生着モデルを作成する必要があり,まずラット同系同所性肺移植を行った.しかし,移植手技の問題もあり,移植直後の出血や移植肺が無気肺に陥ることなどにより,長期生着の移植肺を十分得られなかった.また,生理学的な検査としての肺コンプライアンス,呼吸抵抗を測定する小動物用呼吸流量型および抵抗管の納入が遅れ,その検査は今後行う予定である.形態学的には,摘出肺標本を作成し光学顕微鏡を使用し,計測している.今後,さらに長期生着移植肺に対して,生化学的,生理学的,形態学的に評価を行う予定である.
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