Project/Area Number |
05770971
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
木村 元彦 静岡大学, 大学院・電子科学研究科, 助手 (20195382)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 横隔膜ペーシング / 換気補助 / ペースメーカー / フィブリン / 心臓手術 |
Research Abstract |
1.カーボン線を用いたペーシングリードおよび刺激装置の作成 心電図導出用電極(日本光電製:Xトランスロード)のリ-ド部分をカーボン線の素材とし、その周囲を医用グレードのシリコン(ダウコ-ニング製:Silastic)でコーティングした。このカーボン線の一端の被覆を先端から5mmだけ剥離して、刺激電極部位とした。また、カーボン線の他端の金属製接続部分を針状に加工し、胸壁を貫通できる様にした。また、2チャンネル(両側)・ABCD刺激型の連続ペーシング可能な小型(5cm×7cm×2cm)刺激装置を作成した。 2.動物実験 麻酔下の1頭の雑種成犬の両側の第3肋間を開胸し、大動脈弓基部に超音波血流量計(Trans Systems Inc:T201)を取付け、両側の横隔神経に試作したカーボンリードをフィブリン糊(ベ-リングベルケ製:ベリプラストP)で接着し、閉胸した。対極板を胸骨前方の皮下に植め込んだ。陽圧式人口呼吸下に対して、横隔膜ペーシング施工時には、心拍出量が約20%増加し、横隔離ペシングが心臓の負荷の軽減に寄与できる事が確認できた。また、1頭の雑種成犬の両側の横隔神経にカーボンリードをフィブリン糊で接着し、術後から連続ペーシングを開始した。レートは毎分15回で、覚醒時の動物の自発呼吸との顕著な競合は観られなかった。刺激強度は、最大換気量(25mL/Kg)の約80%(21mL/Kg)を得られる値(L:3mA,R:3.1mA)とした。1週間の連続ペーシングにおいて、一回換気量、刺激閾値に顕著な変動は無かった。1週間後、開胸下でのリ-ド抜去の際、出血等の問題は起こらなかった。本研究で提案した、ペーシング方式は、心臓手術後の換気補助として有望であると考えられる。
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