Project/Area Number |
05770978
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
川田 哲嗣 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (60204731)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 心筋生検 / long syeath / 大腿静脈 |
Research Abstract |
当施設で行った右室造影像90例を三尖弁閉鎖不全を有する52例、と有しない38例に分けて、正面像における右房下大静脈接合部右縁、三尖弁上縁、右室心尖部の3点がなす角度、および三尖弁上縁と右室心尖部との距離を求めた。三尖弁閉鎖不全を有する例では平均角度80゚、平均距離6cm、有しない例では平均角度90゚、平均距離4cmであった。以上の結果より2種類の形状の90cmの長さのシースを試作した。形状は三尖弁閉鎖不全を有する症例用に先端5cmが真っ直ぐで近位側と80゚の角度を持つタイプと、三尖弁閉鎖不全を有しない症例用に先端4cmが半円周上に曲がったタイプである。右房への挿入を容易にするために100cmのスタイレットを作成し、右房内でスタイレットを引き抜くだけで右室にシースが向くようにした。シースの径は生検鉗子との抵抗を考慮し、6Fとした。次に、実際にbiposyが必要な患者7例において同意を得た後に、このシースをもちいてbiopsyを行った。三尖弁閉鎖不全に極めて強い、うっ血型心筋症の一例では最終的にはbiopsy可能であったが、いずれのタイプを用いても三尖弁の通過が難しく、閉鎖不全の強い症例には先端の長さがあと1〜2cm長いか、もしくはシースの腰の強いものが適していると思われた。しかし、これ以外の症例では極めて容易にbiopsyが可能であり、良好な印象を得た。以上のように、先端の形状により2種類のシースを試作したが、三尖弁閉鎖不全の有無で使い分けることにより、臨床使用に耐え得るものであった。今後の課題として、材質の改善により腰が強く、良好なsupportが得られるように改良したほうが使い易いと思われた。
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