モノクローナル抗体による慢性関節リウマチの進展制御に関する実験的治療研究
Project/Area Number |
05771063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
松野 博明 富山医科薬科大学, 医学部・整形外科学, 助手 (00219461)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | T細胞受容体 / コラーゲン誘導関節炎 / 慢性関節リウマチ / 抗体治療 / SCIDマウス / リンパ球サブセット |
Research Abstract |
モノクローナル抗体を用いて慢性関節リウマチ(RA)を治療するという新しいRA治療戦略の試みとして、本実験計画を立て実験を遂行した。その結果、抗CD4(ヘルパーインデューサー)抗体を用いてRAの動物実験モデルであるコラーゲン誘導関節炎(CIA)を治療したところ、100%のマウスにその発症を抑制することがわかった。このことから、CIAの発症に係わっている血球はリンパ球であることが強く疑われた為、免疫不全マウスであるSCIDマウスにCIAのリンパ球を移入し、関節炎を発症させ得るか否かを検討した。その結果、全17匹中16匹のマウスにCIAと同様の関節炎を形成することに成功した。さらに、その原因となるリンパ球サブセットを決定する目的で、あらかじめ補体と抗CD4、抗CD8(サプレッサーインデュサー)抗体で処理したリンパ球をSCIDマウスに移入したところ、抗CD4抗体治療群では100%関節炎の発症を抑制したのに対し、抗CD8抗体で処理した群ではSCIDマウスの関節炎はむしろ増悪し、抗II型コラーゲン抗体価の有意な上昇を認めることも判明した。これらのことから、抗CD4抗体はRA治療に有効であることが推察されたが、より副作用発現が少ないと考えられる選択的な抗体治療開発のため、T cell receptor(TCR)V beta familyを用いた抗体治療を試みたが、V beta-2,5,7,8,10,11,17いずれの抗体においてもTCR単クローンの抗体治療は無効であり、このことからmonoclonalなTCR療法は困難であると判断された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)