疼痛時における好中球のEnkephalinaseとCD10の関係
Project/Area Number |
05771162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
名出 めぐみ 順天堂大学, 医学部, 助手 (80188854)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Enkephalinase / CD10 / 疼痛 / 好中球 / Neutral Endopeptidase |
Research Abstract |
疼痛時に内因性オピオイドの活性発現を調節する因子が脊髄中に存在していることを突き止めている。今回、急性白血病の腫瘍マーカーであるCD10の構造がEnkephalinase(Neutral Endopeptidase:NEP)と同一で、好中球の表層に存在していることに着目し本研究を申請した。即ち、好中球表層のEnkephalinase活性及、CD10の発現量を蛍光抗体法のFACS及び遊走性をBlind-Well Chamberで測定して、CD10(Enkephalinase)が痛みに関係があるかを研究した。好中球表層のEnkephalinase活性は蛍光基質Succinyl-Ala-Ala-Phe-Metlycoumarin(Suc-Ala-Ala-Phe-AMC)を用いた。まず、Suc-Ala-Ala-Phe-AMCよりSuc-Ala-AlaとPhe-AMCに分解され、測定系にAminopeptidase Mを加えて Phe-AMCよりAMCが遊離する量を蛍光分光光度計で活性測定した。その結果、基質濃度5X10^<-10>mol、酵素濃度2.5X10^5細胞及び15分で最大の酵素活性を示した(6.9±1.5pmol/min/10^6細胞)。好中球表層のCD10発現量は、健康人の陽性細胞率は74.1±11.1%(n=12)であった。三叉神経痛・群発頭痛・帯状庖疹等の疼痛患者(n=13)より分離したCD10の発現は76.8±12.6%陽性で、健康人由来の発現量と有意の差は認められなかった。健康人の好中球の遊走活性は46.4±18.4(細胞数/area,n=12)であった。一方、疼痛患者の遊走活性は24.3±14.2(n=13)と有意に低下した。以上、好中球表層のCD10が痛みの指標とないうるか症例数に問題があるが、痛みのマーカーの発見・定量化は疼痛制御機構を解明するうえで重要な鍵を握っている。更に、CD10がどのような痛みにEnkephalineを介して関与しているかを詳細に研究していく検討していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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