Project/Area Number |
05771165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
池内 旬子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20239221)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | クラ-レ / 筋弛緩薬 / 呼吸筋 |
Research Abstract |
ベクロニウムは現在一番臨床に用いられている筋弛緩薬である。一般に非脱分極性筋弛緩薬は呼吸筋と四肢筋でその感受性が異なり、respiratory sparing effectとよばれる現象がある。通常、神経筋ブロックモニターは四肢筋で測定するため、四肢筋で得られたデータで判断すると呼吸筋のブロックからの判定を見誤る危険がある。臨床からの印象ではベクロニウムはこのrespiratory sparing effectが少ないようである。この点を明らかにするために、ラットを用いて呼吸筋、四肢筋のそれぞれの支配神経の電気刺激による単収縮反応を同時記録し、ベクロニウム、パンクロニウムの筋弛緩薬についてrespiratory sparing effectについて比較した。特に横隔膜筋よりの反応を記録するには開胸操作をせねばならずこの点が技術的には難しかった。筋弛緩薬の投与は一回投与法、持続注入投与法のふた通りの方法で行った。respiratory sparing effectは両剤でみられ、その程度は二種でほとんど同じであった。持続投与法のほうがrespiratory sparing effectが強く出ている。この理由は持続投与では血中濃度を一定にすることが出来、筋肉の種類の違いによる薬に対する感受性の差が色濃く出ている為と思われる。いずれにせよ人とラットでは骨格筋の種類が異なるのか臨床での所見と異なる結果がでた。 従来respiratory sparing effectを観察する方法で、特に呼吸筋よりの単収縮をとる方法がなく呼吸機能たとえば肺活量などで代用していたが、この実験では四肢筋、呼吸筋両者からの情報入手はまったく同じ実験方法であり、正しい比較が可能となった。この実験によってはじめてrespiratory spring effectが客観的に示された。
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