Project/Area Number |
05771220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
際本 宏 近畿大学, 医学部, 助手 (80214922)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 尿管蠕動 / 尿管内圧 |
Research Abstract |
【目的】実験的に尿管内圧を上昇させることにより尿管蠕動運動の頻度とその輸送力の変化につき検討した。【対象と方法】雌雄成犬を使用した。alpha‐クロラロースによる麻酔後、腎および尿管を露出し、尿管を約5cmのながさに上下で切断しそれぞれに4Frカテーテルを挿入した。カテーテルを同一水槽に接続することにより尿管を含んだ定圧回路を作成した。回路内の一部に気泡を充填し蠕動運動による気泡の動きを記録した。また蠕動運動による回路内の圧変化を波形として記録した。尿管内圧を水槽を順次上昇させることによりおよそ0cmH_2O〜50cmH_2Oまで5cmH_2Oの間隔で変化させ、気泡の動きの変化および圧波形の変化を比較検討した。【結果】尿管内圧が0cmH_2Oでは気泡の動きは観察されなかった。尿管内圧が10cmH_2Oとなる頃より気泡の動きが観察された。気泡の動きは以下のように定義した。気泡は一定方向(尿管における膀胱側)に進み(stroke volume)その後、逆行(back flow)するという動きを繰り返し進行した。結果として進んだ距離すなわち輸送された媒体の容量をcumulated gainとした。順次内圧を上昇させることによりstroke volumeは増加し、25cmH_2Oで最大となった。しかし、30cmH_2O以上ではかえってstroke volumeは減少した。Back flowはstroke volumeより小さく同様に変化したが、内圧が45cmH_2O以上となると急激に増加した。結果として単位時間あたりのcumulated gainは25cmH_2Oで最大となり45cmH_2O以上では0あるいはそれ以下であった。この事より蠕動運動による尿管の尿輸送力は内圧の上昇に伴い増大するが、内圧上昇が高度になればもはや生理的な尿輸送は維持できないものと考えられた。
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