Project/Area Number |
05771222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
山本 徳則 川崎医科大学, 医学部, 助手 (20182636)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 血流速度分布 / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
本研究は動脈硬化の好発部位としての腎動脈の分岐部に対して微細な流れ構造と血管内皮細胞の形態や機能に与える影響を解析して腎動脈硬化の局在化機構、および進展機序を解明することを目的とした。以前我々は腎動脈硬化の生じやすい入り口の頭側の局所血行動態が相対的低ずり速度、流れの剥離、時間的振動性であることを明らかにした。このような特徴を示す分岐部の血管内皮細胞の形態を圧潅流固定後硝酸銀染色したイヌ腎動脈でみると以下の特徴を呈していた。 流れが生理的拍動で血流プロフィルも放物線を示した1)腎動脈末梢部での内皮細胞の配列は比較的一定で、形態は短軸長6.7±1.1mum、長軸長43.4±7.0mum、伸延率(短軸長/長軸長)0.16と紡垂形を呈した。それとは対照的に、流れがよどむ2)腎動脈中枢部での内皮細胞の配列は一定の傾向を示さず、形態は短軸長12.7±3.2mum、長軸長20.0±4.9mum、伸延率0.63と円形ないし楕円形であった。また同部位を共焦点レーザー顕微鏡をもちいて、Fアクチン、と細胞核内DNAをそれぞれ蛍光染色剤であるロ-ダミンファロイデンとビスベンザミドにより選択的に染色し以下の傾向を認めた。1)の部位では細胞核は楕円形を呈し細胞骨格と共に流れ方向に沿って配列し、一方2)の部位では細胞核は円形に近く細胞骨格の発達が乏しい所見が観察された。 腎動脈入り口の局所血流パターンは内皮細胞の配列・形態変化を介して腎動脈硬化の発症進展の局在化機構にとって重要であることが示唆された。
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