Project/Area Number |
05771246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 康夫 京都大学, 医学部, 助手 (70243029)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 体外受精・胚移植法 / マウス / 子宮内膜内胚移植法 / 妊娠率 |
Research Abstract |
本研究において、マウスを用いた基礎的動物実験により得られた新たな知見は次の通りであった。 1.子宮腔内に移植された胚は、移植後高い確率で子宮外に脱落していることが明らかとなった。 2.子宮下部を結札し胚が子宮外へ脱落することを防止することにより、移植胚は子宮内で正常に発生した。 3.子宮内膜内に直接胚を移植した場合の着床率は、多数例の検討において、50.0%と比較的高率であった。 4.肉眼的および微細形態学的に検討によって、子宮内膜内に直接移植された胚のその後の発生は、自然な経過をたどって妊婦が成立した場合と比較して相違点はなく、正常であった。また、分娩経過も正常であった。 今回の検討によって、腔内移植の低妊婦率の一因は、移植後の胚の子宮外への脱落によることが明らかとなった。子宮内膜内胚移植法は、胚の子宮外への脱落を防止できるため、単数個の移植にも関わらず、50.0%と比較的高率の着床率が得られたものと考えられる。50.0%という高率の着床率はこの移植法の有用性を保証するものと考えられる。また、肉眼的および微細形態学的に検討によって、子宮内膜内に直接移植された胚のその後の発生は正常であることも明らかとなり、この移植法の安全性も保証されたものと考えられる。 このようにマウスを用いた基礎的動物実験から考えて、子宮内膜内胚移植法は、ヒト体外受精・胚移植法においても、妊婦率の低下を招くことなく多胎率の減少をもたらす新しい胚移植法となる可能性があり、その臨床応用が期待される。
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