Project/Area Number |
05771325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
平川 治男 帝京大学, 医学部, 助手 (20243561)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 前庭受容器 / 3次元的相互作用 / 内リンパ流動 / 後半規管 / 前半規管 / 卵形嚢 / 機械的相互作用 |
Research Abstract |
前庭受容器は内リンパ腔を介して互いに連絡している。生体では頭位変換により各受容器が刺激を受けると、3次元的な相互作用が行われ動的平衡機能の調節がなされるものと考えられる。私は、摘出したカエル膜迷路を用い、前庭受容器間の内リンパを介する相互作用について検討した。 実験には、ウシガエルを用いた。カエル膜迷路をFrog Ringer液内で一塊として摘出した。摘出した膜迷路の各前庭受容器の神経を3mm残して切断し各受容器間の神経的連絡を絶った。各受容器の神経からの電位を吸引電極を用いて記録した。前半規管に機械的内リンパ流動による刺激を与えた時の後半規管神経または卵形嚢神経での電位変化、後半規管に機械的内リンパ流動による刺激を与えたときの前半規管神経または卵形嚢神経での電位変化を記録した。 前半規管に反膨大部向き(興奮性)の内リンパ流動を与えると後半規管膨大部神経では抑制性の反応が見られ、膨大部向き(抑制性)の内リンパ流動を与えると興奮性の反応が見られた。後半規管に反膨大部向きの内リンパ流動を与えると前半規管膨大部神経では抑制性の反応が見られ、膨大部向きの内リンパ流動を与えると興奮性の反応が見られた。全ての場合で卵形嚢神経では興奮性の反応が見られた。 以上より前半規管、後半規管ならびに卵形嚢の間に内リンパを介する機械的相互作用が存在することが示唆された。前庭受容器は機械的相互作用によりこの特性を互いに補い合い、前庭受容器全体としての反応性を高めているものと考えられた。
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