Project/Area Number |
05771343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 聡明 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80244391)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ヒト側頭骨 / 中耳組織 / 加齢 / 病理組織 |
Research Abstract |
(目的)平均寿命が伸び高齢化社会を向かえようとしている現在、加齢による変化を知ることは意義のあることである。ヒト内耳の加齢に関する研究については多くの報告があるが、中耳の加齢に関する報告は少ない。今回、動物実験では十分に知り得ない加齢による中耳腔内の組織変化についてヒト側頭骨連続切片を用い観察を行い、加齢が伝音連鎖系におよぼす影響、さらに中耳腔内の炎症の有無により加齢病変に変化が生じるかについて検討を加えることを目的とした。 (方法)当教室で有するヒト側頭骨連続切片を用い、中耳の加齢による変化を光学顕微鏡下に観察した。 1.ツチ・キタヌ関節、キヌタ・アブミ関節の変化について それぞれの関節を構成する関節包、関節軟骨、関節円盤、関節腔についてEtholmらの分析に基づき、病理組織学的変化を観察した。また病理組織学的に中耳腔に炎症所見を有するものと炎症所見のないもので、年代別の変化を来すかどうかについて検討した。 2.アブミ骨筋について アブミ骨の加齢による変化の有無について、筋線維の太さ、脂肪浸潤の割合を年代別に観察した。 (結果)1.ツチ・キヌタ関節、キヌタ・アブミ関節の変化については加齢が進につれ、硬化性病変を来し易い傾向がみられた。しかし、いままでの観察では正常な中耳腔のものと炎症が存在したものとで明かな違いは認められなかった。2.アブミ骨筋については筋線維の太さには年代別の違いはみられなかったが、脂肪浸潤は加齢とともに多くなる傾向が認められた。
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