Project/Area Number |
05771430
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
黒坂 大次郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20215099)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 水晶体上皮細胞 / 白内障 / TGF-b / Growth Factor / 増殖 |
Research Abstract |
水晶体上皮細胞(LEC)の増殖に影響している因子を検索する目的で以下の実験を行った。 1.白内障術後の水晶体の再生過程を増殖部位を中心に検討するため、白色家兎24羽の両眼に超音波水晶体乳化吸引術を行い、術後6・12時間後、1・2・3・5・7・10・14日後、1・3・6カ月後に眼球を摘出した。PCNA抗体を用いて増殖期にあるLECの局在を検索した。術直後にはPCNA陽性のLECが多数認められ、盛んに増殖・進展していた。術後14日頃には、LECは後嚢中央部を除いて水晶体嚢全体に進展し、PCNA陽性の細胞は減少した。これは接触阻止により増殖活性が低下するためと思われた。しかし房水と直接に接触する後嚢中央部の細胞はまばらで接触阻止がかからないのに増殖を停止しており、房水中にはLECの増殖を抑制する物質の存在が示唆された。以後後嚢側のLECは水晶体線維に分化し、また前嚢側周辺部では増殖帯が再形成されたが、この部位におけるPCNAの発現は、不規則で増殖部位を同定することはできなかった。これはPCNAが増殖のS期に主に発現されるため、増殖回転の遅い水晶体では十分に増殖期の細胞を同定できないためと思われた。 2.房水中にあるLECの増殖を抑制する物質を検索する目的で培養LECの増殖に対する種々の細胞成長因子の影響を観察した。検討した細胞成長因子のうちTGF-betaが増殖抑制効果を示した。更に、人眼により白内障手術時に得られた房水を用いて実際に房水中のTGF-betaが増殖抑制を行っているかを検討した。培養液に房水のみを添加したものと房水中のTGF-betaをその中和抗体と反応させてから添加したもののLECに対する増殖効果をみてみると、抗体と反応させたものの方が1.20倍有意に増殖し(P<0.05)、房水中のTGF-betaが増殖抑制することが確認された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)