Project/Area Number |
05771473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
市川 博之 岡山大学, 歯学部, 助教授 (20193435)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カルレチニン / 三叉神経節 / 口腔粘膜 / 歯肉 / 鼻粘膜 |
Research Abstract |
カルレチニンを含む神経線維(以下、CR線維と略す)は、ラット臼歯歯髄・歯肉・口唇粘膜・鼻粘膜に豊富に観察されたが、顔面皮膚にはほとんど観察されなかった。根部歯髄において、CR線維は、平滑なものと念珠状のものとが観察された。これらの線維は、根部歯髄内を上行し、髄室へと進入し、天蓋付近や髄角部における象牙芽細胞下層付近で、枝分かれしていた。象牙芽細胞下層におけるCR線維は、ほとんど全ての念珠状となり、それらの一部は、象牙芽細胞層に侵入していた。しかし象牙前質・象牙質には、CR線維は、認められなかった。根部歯髄及び象牙芽細胞層における全ての念珠状のCR線維及び象牙芽細胞下層における一部の念珠状のCR線維は、タキキニンも含んでいた。しかし、タキキニンのみを含む線維も歯髄には、豊富に観察された。歯肉においても、CR線維は、平滑なものと念珠状のものとが、観察されたが、付着上皮・内縁上皮・外縁上皮付近においては、念珠状のCR線維しか認められなかった。特に、付着上皮においては、微細なCR線維が、上皮内で、密な神経線維網を形成していた。歯肉における念珠状のCR線維もタキキニンを含んでいた。口唇粘膜・鼻粘膜の粘膜上皮下の固有層においても、CR線維を含む神経線維束が、観察され、それらの一部は上皮内に侵入していた。これらのCR線維の由来を調べるため、歯髄や鼻粘膜にFast Blue或いはfluorogoldを注入し、三叉神経節において、それぞれのtracerの蛍光とCRの免疫反応について調べた。その結果、鼻粘膜を支配する三叉神経節細胞の18%に、また、歯髄を支配する三叉神経節細胞のうち、ごくわずかの細胞にCRの免疫反応が認められた。
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