Project/Area Number |
05771501
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
柴田 幸永 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (10170903)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | C.suptigena / エンドペプチダーゼ / 精製 / 若年性歯周炎 |
Research Abstract |
Capnocytophaga sp.はActinobacillus actinomycetemcomitansとともに、若年性歯周炎の主要病原菌種と考えられている。本研究はCapnocytophaga sp.の病原因子のプロテアーゼ活性を検索し、酵素の精製およびその性状を明らかにした。C.sputigena ATCC33612がキモトリプシン合成基質(Suc-Ala-Pro-Phe-pNA)を分解するが、この酵素の精製過程でキモトリプシン様活性が検出されなくなる。本菌のこのキモトリプシン合成基質分解、そなわち基質pNAの発色は、まずProのC側で切断が起こり、続いてアミノペプチダーゼがPhe-pNAに作用する結果と考えられる。そこでまずProを切断する酵素の精製を試みた。活性はZ-Gly-Pro-Leu-Glyを基質として反応後、この分解産物をニンヒドリン反応による定量によって行った。酵素の精製は、菌体の超音波処理試料から膜画分を調製後、トリトンX-100で可溶化した画分を出発試料として、イオン交換、ゲル濾過、ハイドロキシアパタイトの各クロマトで行った。最終精製標品はSDS-PAGEで分子量73kDaの位置に単一バンドを示し、酵素は高純度に精製できた。この酵素の等電点は7.8、作用至適pHは7.5、活性はpH5.0〜11.0の広範囲で安定性を示した。酵素活性はDFPの添加で完全に阻害され、本酵素はセリンプロテアーゼに分類された。Z-Gly-Pro-Leu-Glyおよび種々のホルモンペプチドに酵素を作用させその分解産物をHPLCによって調べたところ、いずれもProのC側で切断されることが判明した。まず、合成基質に対する作用も種々の基質中、Z-Gly-Pro-pNAのみに活性を示した。しかし、免疫グロブリン、コラーゲン、ゼラチン等のたんぱく質には作用しなかった。よって本酵素は、プロリン特異性エンドペプチダーゼである。なお、このエンドペプチダーゼと本酵素の精製過程で得た別のペプチダーゼ(Phe-pNA分解)によって粗酵素試料で見られたキモトリプシン合成基質分解が確認できた。
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