Research Abstract |
目的 gammadeltaT細胞,とりわけ65Da-heat shock protein(hsp65)を認識するとされるVgamma9/Vdelta2細胞の歯周病の病理との関わりを知るため,歯周病細菌を貪食した単球とリンパ球とを混合培養したときのVgamma9/Vdelta2細胞の応答を,細胞増殖ならびに細胞傷害活性の面から調べた。 方法 研究目的・研究実施計画に記載のとおり。 結果 1.Aa生菌を貪食した単球は,Vgamma9/Vdelta2細胞の増殖を誘導した。 2.Aa生菌を貪食した単球で刺激したリンパ球のDaudi細胞傷害活性は増強した。 3.Aa死菌体,Pg生菌および死菌体,ならびにTd生菌および死菌体を貪食した単球は,Vgamma9/Vdelta2細胞の増殖を誘導しなかった。 考察 1.Vgamma9/Vdelta2細胞の増殖には,Aa生菌と単球との相互作用,あるいはAa生菌からオートクレーブ処理によって失われる成分が重要であると考察された。 2.Aa hsp65を認識して活性化したVgamma9/Vdelta2細胞は,内在性のhsp65をも認識してDaudi細胞を傷害することが示唆された。 3.Aa感染の場では,Vgamma9/Vdelta2細胞が活性化され,自己細胞の破壊に働く可能性が推察された。
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