Project/Area Number |
05771606
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
市丸 英二 長崎大学, 歯学部, 助手 (60223111)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 早期発症型歯周炎 / カテプシンB / カテプシンH / カテプシンL / エラスターゼ / beta-グルクロニダーゼ / ミエロペルオキシダーゼ |
Research Abstract |
本研究の主題は好中球の細胞機能発現に関与している細胞内酵素の量的動態を、早期発症型歯周炎患者と正常人との間で比較検討することである。測定する酵素は、ヒトから好中球を採取するという限定から、高感度で夾雑物質に影響を受けにくい定量系を有することが必要である。そこで採取した好中球におけるカテプシンB(1)H(2)、L(3)、コラゲナーゼ(4)、エラスターゼ(5)、カテプシンG(6)、beta-グルクロニダーゼ(7)、カルパイン(9)、乳酸脱水素酵素(10)、ホスホリパーゼC(11)、ミエロペルオキシダーゼ(12)を人工基質を用い定量した。その結果(1)-(3)、(5)、(7)、(12)が上記の条件を満たした。次に早期発症型歯周炎患者8名と正常人(年齢性別を患者群と一致)12名から好中球を採取し、細胞あたりのこれらの酵素量を測定し量群間での定量値の違いを検索した。その結果好中球殺菌能に関与しているエラスターゼ量の平均値は患者群において統計学的に有意に高い値を示した。また同様の機能を営むミエロペルオキシダーゼは正常人よりも明らかに高い患者が3名存在した。カテプシンLは患者群において有意に低い値を示す傾向が認められたものの再現性にやや難があった。これはカテプシンLが不安定な酵素でmono-specificな基質が存在しないことに起因していると考えられる。そこで同酵素を正確に測定できる酵素免疫測定法やHPLCを応用した新しい測定法を現在確立中である。その他の酵素の存在量については正常人群と患者群間に差は認められなかった。以上の結果は早期発症型歯周炎患者の好中球における内在性酵素を検索することにより内在性病原因子をみいだせる可能性があることを示唆している。 現在、症例数を増やし、また免疫学的な手法を併せさらに研究を進めている。
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