Project/Area Number |
05771667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
塙 隆夫 北海道大学, 歯学部, 助手 (90142736)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | チタン / 酸化チタン / リン酸カルシウム / 表面反応 / 生体材料 / 生体適合性 |
Research Abstract |
チタンおよびその一部の合金は、歯科や整形外科の分野でインプラント材料として使用され、優れた硬組織適合性を有していることが明らかになっている。これらの材料は、体液中でその表面にリン酸カルシウムを析出するが、この性質が良好な生体適合性を示す理由の一つと考えられる。本研究では、チタンおよびその合金上でのリン酸カルシウム析出に影響を及ぼす因子について調べた。 純Ti、Ti-6Al-4V、Ti-50Ni、およびTiO_2単結晶を鏡面に研磨した。このとき、最終研磨の段階をエメリ-研磨3種類(#80、400、1500)、ダイヤモンドペーストによるバフ研磨(備品として申請)、および化学研磨の5種類とする。表面アラサ計で研磨後の試料を測定した。研磨後の試料をアセトン、アルコール、洗浄した後、テフロン性密閉容器中でリン酸イオンおよびカルシウムイオンを含む緩衝電解質水溶液に一定時間浸漬した。このとき、溶液は沈殿を生じないものとし、溶液と容器は毎日交換した。溶液のpHを薬5、7、9の3種類とし、浸漬溶液の温度は4、20、37℃の3種類とした。浸漬後の試料は、純水で洗浄後高純度窒素を吹付けて乾燥させ、デシケータ中に保存し、浸漬前後の試料表面を、X線光電子分光分析器で測定し、生成したリン酸カルシウムの構造と生成量を決定した。 表面アラサの影響について、エメリ-紙400番までは細かいほうがリン酸カルシウム析出が少ないが、それ以上細かくなると変化はなかった。溶液はpHが小さいほどリン酸カルシウム析出は少なく、温度は低くなるほどリン酸カルシウム析出が少なかった。また、リン酸カルシウム析出量の多いものほど、リン酸カルシウム中のリン酸に対するカルシウムの量が多く、アパタイトに近かった。
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