Project/Area Number |
05771706
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
久松 徳子 長崎大学, 歯学部, 助手 (60244084)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
多官能モノマーと無機フィラーを成分とする現在の硬質レジンは機械的性質が在来品に比して格段と改善された反面、技工操作時や口腔内での追加、補修が困難である。本研究では硬質レンジ硬化体の表面処理、および表面処理剤の種類が硬質レジンの追加、補修強度におよぼす影響について検討した。 硬質レジンは市販のマイクロフィルドレジンを使用した。このレジンはウレタン系2官能メタクリレートとコロイダルシリカを主成分とする。表面処理はエメリ-およびカーボラダム研削面とした。表面処理剤は有機溶媒であるジクロルメタンとシランカップリング剤を用いた。さらにボンディング剤として3種の光重合型アンフィルドレジンを使用した。これらはメチルメタクリレート系、ウレタン系、トリエチレングリコールジメタクリレート系である。以上の表面処理と処理剤を組合せ、レジン硬化体に対し、同一組成のレジンを追加、補修し、水中浸漬後剪断接着強さを測定した。破断の状況は走査型電子顕微鏡で観察した。その結果以下の知見を得た。 1.硬質レジンの重合が完結していない試料は表面処理をしないで、そのままレジンを追加することによって十分な接着強度が得られた。 2.重合が完結した硬質レジンに対してはそのままレジンを追加しても接着強さはほとんど0であった。 3.被着体表面はエメリ-研削よりもカーボランダム研削の方が接着強さが高かった 4.表面処理剤としてはジクロルメタンは無効で、シランは有効であった。 5.ボンディング剤はトリエチレングリコールジメタクリレート系が最も有効であった。 6.上記の表面処理と処理剤を組み合わせて接着した試料は水中浸漬6カ月後も高い接着強さを示し、剪断試験後の破断面はすべて擬集破壊を示した。 以上の結果から、硬化した硬質レジンに追加補修をおこなう際は被着面を荒し、シランカップリング剤を塗布後ボンディング剤を一層おくことにより両層が強固に結合することが明らかになった。
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