シリルケテン類を用いる有機ケイ素活性反応剤の合成研究
Project/Area Number |
05771924
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤井 周司 大阪大学, 薬学部, 助手 (60192457)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | シリルケテン / イノラートアニオン / (シリルオキシ)アセチレン / 二置換シリルケテン / ヒドロキシアセチレン / Wittig反応 / シリルアレン |
Research Abstract |
申請者は、安定で取り扱い易く長期保存可能な単量体化合物のシリルケテン1を合成素子として利用し、alpha-シリルカルボニル化合物などの有用化合物の簡便な新合成法を開発してきた。本年度は、安全で便利な1の有用性を更に拡張する目的で、表題研究を研究実施計画に基づき行った。 1.Enolate anionの膨大な研究に比べ、極めて不安定なynolate anion(R-C≡C-O^-)を発生させたり、それを捕捉しようとする試みは、最近になって活発に研究されるようになってきた。申請者は、1を塩基処理すると、シリル基のalpha-プロトンが引き抜かれてynolate anionが生じ、これをトリアルキルシリルクロリドやスタニルクロリドと反応させると、これら求電子剤の硬さの違いによってynolateの酸素原子またはbeta-炭素上で選択的に反応し、各々(シリルオキシ)アセチレン2や二置換シリルケテン3が高収率で合成できることを見出した。更に、上記(シリルオキシ)アセチレン2より、これまで不安定で取り扱いできなかったヒドロキシアセチレンを、コバルト錯体として安定に取り出すことに成功した。これは、金属錯体によりynolate anionを捕捉できたことであり、意義深い。 2.1および上記二置換シリルケテン3はカルボニル部位で種々のWittig反応剤と反応することを見出し、シリルアレン4の高収率で簡便な新合成法を確立した。 以上のように、反応剤、反応条件の設定で、1の各々の反応部位で選択的に反応し、有用な有機ケイ素活性反応剤が合成できることが分かり、現在、それらの拡張と、研究実施計画の他のテーマを遂行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)