Project/Area Number |
05771927
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小比賀 聡 大阪大学, 薬学部, 助手 (80243252)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | NADHモデル化合物 / 不斉還元反応 / 共役redox系 |
Research Abstract |
我々は、高い不斉還元能を有するNADHモデル化合物を効率的に活用し、さらに高度な生体内反応のモデルへと展開していくために、本化合物を用いた共役redox系の開発研究を以下の4点を中心に行っている。 1.酸化型モデル化合物から還元型モデル化合物への効率の良い変換法の確立 2.触媒サイクルに最適なモデル化合物の探求 3.触媒サイクルに適応可能な基質の探索 4.NADHモデル化合物の高分子膜への固定化 今回下図に示すような、NADHモデル化合物の1位置換基を変換するための方法を新たに開発することに成功し、本法により上述の1,2,4について幅広く検討を行った。この方法ではこれまで困難であったNADHモデル化合物の高分子への固定化も含め、様々な置換基を1位に導入することが可能となった。高分子へ固定化したモデル化合物に関してはこれまでに還元反応の進行を確認しており、現在は還元反応に用いた後の高分子結合モデル化合物(酸化型)を還元型へ変換する過程について検討を行っている。 一方、実際に種々の置換基を1位に導入し、その不斉還元反応における反応速度について検討を行ったところ、反応速度定数とモデル化合物の基本骨格である1,4-ジヒドロピリジン環上の電子密度(分子軌道法により計算)との間によい相関が見られた。すなわちデモル化合物の還元能については分子軌道法により予測が可能となり、今後の分子設計に非常に有効であると考えられる。なお、この結果に関しては第114回日本薬学会年会(東京)において発表予定である。
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