Project/Area Number |
05771972
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
太田 浩之 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (20211104)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 記憶 / 末梢神経系 / paeoniflorin(ペオニフロリン) / アドレナリン神経系 |
Research Abstract |
我々は従来より、水溶性が高く血液脳関門を通過しないと考えられる薬物paeoniflorinの中枢作用を検討しているが、本薬物の作用を手掛かりとして末梢神経系による記憶修飾機構について検討した。 [1]1.今回paeoniflorinの記憶障害改善作用について更に検討をすすめたところ、本薬物は老齢ラットにおける明暗弁別学習障害を改善し(投稿中)、前脳基底核を破壊したラットで認められる放射状迷路行動学習障害も著名に改善する(投稿中)ことが明らかとなった。 2.paeoniflorinのscopolamine誘発放射状迷路行動障害改善作用に対するアドレナリン拮抗薬の影響を検討したところ、本薬物の記憶障害改善作用はalpha1 antagonistのprazosinにより抑制されたが、alpha2 antagonistのyohimbineによっては影響されなかった。また、同作用はbeta antagonistのpropranololおよび中枢に入らないbeta1 antagonistであるatenololによっても完全に抑制された。以上よりpaeoniflorinの記憶障害改善作用にはアドレナリン神経系、特に末梢のbeta1-アドレナリン神経系が関与していることが明らかとなった。 [2]scopolamineによる放射状迷路行動障害に対するアドレナリン拮抗薬の影響を検討したところ、scopolamineによる障害はbeta antagonistのpropranololおよび中枢に入らないbeta1 antagonistのatenololによって増悪した。以上をまとめると、少なくとも末梢のbeta1-アドレナリン神経系が中枢作用である「記憶」を修飾しうることが明らかとなった。詳細な作用機序についてはさらに検討が必要である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)