過酸化リン脂質分解産物の炎症反応における役割に関する免疫化学的研究
Project/Area Number |
05771984
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
唐澤 健 帝京大学, 薬学部, 助手 (50186029)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 過酸化りん脂質分解産物 / PAF / アセチルハイドロラーゼ |
Research Abstract |
本研究では(1)過酸化リン脂質分解産物に対する特異的抗体の作製、(2)抗過酸化リン脂質分解産物抗体による炎症反応の阻害効果、(3)過酸化リン脂質分解産物の免疫化学的同定法の開発および定量分析への応用、(4)過酸化リン脂質分解産物の代謝調節さの4項目について研究を実施しすることを計画した。1-O-Hexacecyl-2-arachidonoyl-sn-glycero-3-phosphocholineおよび1-O-Hexacecyl-2-docosahexaenoyl-sn-glycero-3-phosphocholineが脂質過酸化を受けた場合、それぞれ、1-O-Hexacecyl-2-glutaroyl-sn-glycero-3-phosphocholine(GlutaroylPAF)および1-O-Hexacecyl-2-succinoyl-sn-glycero-3-phosphocholine(SuccinoylPAF)に変換される可能性が考えられる。GlutaroylPAFおよびSuccinoylPAFはいずれも洗浄血小板凝集活性を持ち、PAF特異的阻害薬による抑制を受ける。そこでこれらのリン脂質に対する抗体を作製するために、この化合物を合成し抗原として用いた。脂質抗原をニトロセルローズに吸着させたものをフロイント完全アジュバンドと共にウサギ皮下に繰り返し注射したが、ELISA、RIA法で検討した結果では、有為の抗体活性は見出されなかった。そこで、1位アルキル基末端に官応基を導入したリン脂質を合成し、蛋白質へ共有結合させた人工抗原により動物を感作しようと考えている。過酸化リン脂質分解産物の代謝調節に関しては、PAFの不活化酵素であるアセチルハイドロラーゼがGlutaroylPAFおよびSuccinoylPAFを基質とすることに着目して、モルモット腹腔浸出液およびモルモット血清からこの酵素の精製を実施した。酵素比活性はそれぞれ3000倍および4000倍に上昇し、分子量63キロダルトンの糖蛋白質であった。現在、精製酵素に対する抗体を調製中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)