Project/Area Number |
05771992
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
佐藤 光利 東邦大学, 薬学部, 講師 (60231346)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 受容体 / 平滑筋 / 収縮機構 / 細胞内情報伝達 / Ca^<2+>感受性 / プロテインキナーゼ / ミオシン軽鎖 / G-蛋白質 |
Research Abstract |
家兎血管平滑筋を用いてalpha_<1->アドレナリン受容体サブタイプ(alpha_<1A>およびalpha_<1B>)を介した収縮におけるCa^<2+>感受性増加機構を明らかにした。 1.beta-escin処理スキンドファイバー標本を用いた実験 ノルエピネフリン(NE;10muM)によるCa^<2+>収縮増強作用は、選択的ミオシン軽鎖キナーゼ阻害薬のKT5926(500nM)により抑制された。一方、クロロエチルクロニジン処理標本(alpha_<1A>-受容体のみが存在する標本)におけるNEのCa^<2+>収縮増強作用およびクロニジン(Clon;100muM)のCa^<2+>収縮増強作用はKT5926によって影響を受けなかった。また、KT5926存在下におけるNEのCa^<2+>収縮増強作用およびClonのCa^<2+>収縮増強作用との間には有意な差がなかった。さらに、これらのCa^<2+>収縮増強作用は非水解性GDPアナログのGDPbeta-Sおよび低分子量G-蛋白質(rho蛋白質)をADPリボシル化して不活性化するClostridium botulinumの菌外毒素であるC_35mug/ml処理により抑制された。また、プロテインキナーゼ阻害薬のH-7(20muM)によっても抑制された。 2.プロテインキナーゼC活性の測定 NEおよびClonによってプロテインキナーゼCは活性化(translocation)された。しかし、この活性の上昇はC_3処理によって影響を受けなかった。 これらの結果より、NEはalpha_<1A>-およびalpha_<1B>-受容体サブタイプを介してミオシン軽鎖のリン酸化に依存しない経路とミオシン軽鎖のリン酸化に依存した経路の両方を活性化して収縮に対するCa^<2+>感受性増加を起こすのに対し、Clonは主にalpha_<1A>-受容体サブタイプを介してミオシン軽鎖のリン酸化に依存しない経路を活性化して収縮に対するCa^<2+>感受性増加を起こしていることを明らかにした。さらにこれらのCa^<2+>感受性増加の機序にCキナーゼ-低分子量G-蛋白質を介した経路が存在することを示唆した。
|