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デイ-ゼル排出粒子によって誘発される喘息様症状におけるフラビン酵素の役割

Research Project

Project/Area Number 05772006
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Biological pharmacy
Research InstitutionNational Institute for Environmental Studies

Principal Investigator

熊谷 嘉人  国立環境研究所, 主任研究員 (00250100)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsディーゼル排出粒子 / DT-ジアホラーゼ / 活性酸素
Research Abstract

本研究はディーゼル排気粒子(DEP)の毒性がスーパーオキシドジスムターゼ前処理により軽減されることに着目し、DEP中にその存在が予想されるニトロならびにキノン系化合物を2電子還元することで、自動酸化に伴うスーパーオキサイドの生成を低下させるDT-ジアホラーゼの役割を解明する研究の一環として以下の検討を行った。すなわち、
1.薄層クロマトグラフィーを用いてDEPの有機溶媒抽出画分を調べた結果、2,4-ジニトロフェニルヒドラジン試薬に陽性なスポットを検出した。このことは.DEP中に多数のキノン系化合物が存在することを示している。
2.マウスにDEPの懸濁液(0.3mg/body)を気管内投与後、肺の各種抗酸化酵素の活性を比較した。その結果、グルコース-6-リン酸脱水素酵素、グルタチオン還元酵素、グルタチオン転移酵素ならびにスーパーオキサイドジスムターゼのそれぞれの活性は対照群に比べて変化しないのに対して、DT-ジアホラーゼのそれはDEP投与後5日で約40%阻害された。
3.DEPによるDT-ジアホラーゼ阻害メカニズムを調べる目的で、その精製酵素標品とDEPの有機溶媒抽出画分とを種々の条件下で反応させた。その結果、その阻害効果は1)濃度及び時間依存的であること;2)グルタチオンなどの求核試薬添加により影響を受けず、インキュベーション後透析してもその効果は持続すること;3)メタノール抽出画分が最も強く、ヘキサン画分の約2倍であることが明かとなった。さらに、反応液を電気泳動したところ。メタノール抽出画分と反応させた本酵素は、抽出画分非存在下では認められない分子量1万以下の断片化に基づくフラグメントが観察された。
以上の結果から、1)DEPそのものに含まれている反応性の高い有機化合物が肺のDT-ジアホラーゼ活性を選択的の阻害すること;2)その結果、含有しているキノン系化合物の活性酸素の由来する毒性を軽減できないため、肺傷害を引き起こすことが示唆された。また、その阻害様式はおそらく酵素タンパクの分子内凝集というよりむしろ断片化によるものと思われる。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2018-06-07  

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