開口分泌に伴う細胞骨格構造変化のCa^<2+>・リン脂質による制御機構
Project/Area Number |
05772035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
櫻井 隆 (1994) 東京大学, 医学部, 助手 (70225845)
桜井 隆 (1993) 東京大学, 医学, 助手
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 開口分泌 / 細胞骨格 / アクチンフィラメント / カルシウムイオン / リン脂質 / ゲルゾリン |
Research Abstract |
アクチンフィラメントをCa^<2+>依存性に切断するadseverinは分泌を主たる機能とする細胞に特異的に存在しPlP_2等のリン脂質により活性が制御される。この蛋白質は刺激に伴うアクチンフィラメントの構造変化を引き起こし、開口分泌において細胞膜と顆粒膜の融合を調節する制御因子であると考えられる。その生理的役割の検討のためセンスRNAの発現、アンチセンスオリゴDNAにより分泌能を持った株化細胞におけるadseverinの存在量を制御しそれによる分泌量・時間経過の変化を検討することを計画した。 まず我々のクローニングしたウシ副腎髄質由来のadseverinの全長のcDNAを真核細胞発現用のベクターに組み換えadseverin蛋白質を過剰発現させることを試みた。ラット好塩基球性白血病細胞由来の株化細胞でヒスタミン分泌能を持つRBL細胞に各種のプロモーターを持つadseverin発現ベクターをトランスフェクションし安定発現クローンを得た。抗adseverin抗体を用いて蛋白質の発現量を検討したところ、サイトメガロウイルス、ラウス肉腫ウイルス、メタロチオネイン、betaアクチンのプロモーターを用いたものすべてにおいて発現量が低くadseverinの過剰発現は成功しなかった。そのため使用する細胞をラット褐色細胞腫由来の株化細胞であるPC12h細胞に変更し同様の過剰発現を試みた。PC12h細胞の場合にはbetaアクチンプロモーターによりかなりの発現が認められるクローンが得られたため、現在蛋白質の発現量とアセチルコリンによるカテコールアミン分泌量及び時間経過の変化の関係について検討中である。コントロールの細胞において1分以内に終了する分泌反応がadseverin高発現の細胞においては2分程度まで持続する結果が得られており、adseverin及びアクチンフィラメントが開口分泌の際の融合可能な顆粒の数を調節している可能性が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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