組換えTSHレセプター発現細胞を用いた自己免疫性甲状腺疾患の病態解析
Project/Area Number |
05772051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory medicine
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
乾 武広 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20213134)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | TSHレセプター / TSHレセプター抗体 / 甲状腺刺激性抗体 / 阻害性TSH受容体抗体 / PACAP |
Research Abstract |
TSHレセプター(R)の細胞外領域へのTSHやTSH(R)抗体の結合性について、lambdagt-11ファージにヒトTSH(R)cDNA[細胞外領域を150残基ずつ3部分(13〜168残基、159〜308基、299〜448残基)]を組み込んだのち、大腸菌(Y1090)に感染させガラクトシダーゼとの融合蛋白としてTSH(R)部分を作成し、標識TSHとの結合を検討したところ、TSH(R)のN端側の結合が大であった。この標識TSHの結語合抑制実験から、TSAb(甲状腺刺激性抗体)もTSBAb(阻害性TSH受容体抗体)も主にTSH(R)のN端側へ結合することを見い出した。 ヒトTSH(R)cDNA(Bluescriptに入っている)を制限酵素(Bam H_1およびEcoRI)で切断し、maltose-binding protein(MBP)発現ベクター(pMALp_2 vector)に挿入した。大腸菌にてMBPとTSH(R)蛋白を融合蛋白として生成切断したのち、アミローズ結合カラムにてこの融合蛋白を精製した。酵素(Factor Xa)でMBPとTSH(R)蛋白を切断したのち、アミロ-ゼカラムでTSH(R)蛋白を単離精製した。この精製TSH(R)蛋白について^<125>I-標識TSHの結合性を検討したが、現在までのところ、陽性を見い出していない。現在、この精製されたTSH(R)に対する抗体を作成中である。 次に、作成されたこのTSH(R)抗体を用いて^<125>I-標識TSHのレセプターへの結合阻止能やcAMP生成反応へN検討を予定している。 ウシ甲状腺細胞膜抗体にてウサギを免疫して、TSH(R)抗体陰性でTSBAb陽性を作成し得た。このことから、ヒトの場合にもTSH(R)抗体陰性のTSBAb抗体が推定された。 PACAP(pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide)が甲状腺刺激抗体反応を示すことを見い出した。標識TSHの甲状腺細胞膜(R)への結合を、PACAPはほとんど抑制しないので、PACAPの甲状腺結合部位はTSH(R)と異なると推定した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)