調理加工による食物繊維の物理化学的変化と栄養生理作用との関連性
Project/Area Number |
05780025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
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Research Institution | Fuji Women’s Junior College |
Principal Investigator |
小林 祐子 藤女子短期大学, 家政科, 講師 (30225669)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 食物繊維 / ニンジン / アマランス / ラット / トリグリセリド / コレステロール |
Research Abstract |
食物繊維の調理加工後の栄養生理効果と食物繊維量の変化および物理的性質の変化との関連性を検討するために,ニンジンを試料として,食物繊維量と水中沈定体積の変化および,ラットに対する食物繊維の,アマランス大量投与による毒性を抑制する効果について実験した.ニンジン試料の粉砕には新規に購入した粉砕機を,ラットの実験において,臓器の均質化には新規に購入したホモジナイザーを使用した. ラットの試料として用いたニンジン試料中の総食物繊維量(%)は,生83.2,炒め79.9,ゆで74.0となり,調理加工した試料で減少傾向がみられた.同じ試料の水中沈定体積は,生,炒めおよびゆでた試料の間にわずかの差が認められ物理的性質の変化が示された.食物繊維のラットに対する栄養生理効果を調べた実験では,25%カゼインを含む基本飼料を摂取させた群に比べ,基本飼料にアマランスだけを5%添加した群では体重増加量,飼料摂取量,飼料効率が有意に低下し,毒性の発現が認められた.アマランスとニンジン食物繊維5%を同時に摂取させた群では,ニンジンの調理加工の有無に関わらず基本飼料群のレベルに改善された.内蔵臓器重量は,アマランスだけを添加した群では肝臓重量(体重%)が有意に低下し,盲腸重量は基本飼料群の約6.5倍の高い値を示した.ニンジン食物繊維を同時に添加した群では改善された.血清および肝臓の脂質は,肝臓のトリグリセリドとコレステロール量は結果にばらつきがあったため現在実験を継続中であるが,血清トリグリセリドと血清総コレステロールはアマランスだけを添加した群で有意に低くなった.以上の結果から,ニンジン食物繊維は調理加工することによって食物繊維量,水中沈定体積が変化し,ラットに5%レベルで添加した場合アマランスの毒性を抑制する効果が確認され,調理加工後も生と同様の効果を保つことが明らかになった.
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Report
(1 results)
Research Products
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