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ギリシャ数学文献における演繹・論証パターンの分析とデータベース化

Research Project

Project/Area Number 05780037
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 科学技術史(含科学社会学・科学技術基礎論)
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

斉藤 憲 (1994)  千葉大学, 文学部, 助教授 (10221988)

斎藤 憲 (1993)  千葉大学, 文学, 助教授

Project Period (FY) 1993 – 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
KeywordsGreek Mathematics / Pappus / Deductive Structure
Research Abstract

当初の計画通り、パッポス『数学集成』第7巻の240個余の全命題について、その証明の各段階に利用されるすべての公理・定理・暗黙の前提等を調査した。この作業には学生・大学院生の研究補助による助力を得た。この結果得られた「パッポスにおける議論のパターンのデータベース」はギリシャの数学者が定理や問題の探求において用いたテクニックの集大成であり、いわば「ギリシャ数学者の道具箱」を再生させたものといえる。このデータベースは現在,最終的に整理中で、テクストの版権者の同意が得られれば、適切な方法で公開する予定である(コンピュータ上で利用できる形での公開を考えている)。
このデータベースによる成果の一端をここで報告する。19世紀のパッポスの校訂者Hultschは、命題68(Pappi Alexandrini Collectio、 Vol.2,p.776)において、パッポスの議論をエウクレイデス『原論』第5巻命題14に従わせるために、2つの項の順序を、何の資料的根拠もなく入れ替えている。本研究の底本とした今世紀のJonesの版もこれに従っている。しかし、パッポスの他の箇所の議論などから判断すると、Hultschの改訂を受け入れる根拠はなく、パッポスは『原論』第5巻命題14とは異なる命題を彼の議論の根拠として利用していたと考えられる。Hultschの校訂版はしたがって訂正されるべきである。
一般に、テクストの校訂はギリシャ数学においては既に今世紀初頭に完了した作業と考えられている。しかし、本研究で得られたデータベースはこのような基本的な問題にも再度光を当てることとなった。このことからも、このデータベースの今後の利用価値はきわめて大きいことが期待される。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2018-06-07  

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