Research Abstract |
A.本研究の目的 (A1)自律分散システムの概念に基づき,分散システム上で人間がコミュニケーションを行うための,高度なソフトウェアを作成すること. (A2)分散システムを介した人間のコミュニケーションにおける,(1)のシステムの有効性および障害の要因を認知科学的に評価し, (A21)コミュニケーションツールのための計算モデルの一般化, (A22)分散システムを介した人間のコミュニケーションの過程の一般的な解明,を行う. B本研究の手法 (B1)我々が開発した自律分散型の計算モデルに,人間の間のコミュニケーション記述のための機能を付加し,コミュニケーションツールのための計算モデルを確立. (B2)(1)の計算モデルを実際に学内LAN上に実装し,種々のコミュニケーションツールを構築し,計算モデルの実現性の観点からの工学的評価. (B3)(2)で実装した種々のコミュニケーションツールを用い,20名程度の被験者により,コミュニケーションにおける有用性や障害を起こす要因をプロトルコ解析により分析する,認知科学的な手法による評価 (B4)(3)の結果から分散システムを介したコミュニケーションにおける一般的な枠組をモデル化し解明する. C本研究の成果 (C1)(B1)および(B2)に関して行いコミュニケーションのための計算モデルの構築が構築できた.(B3)および(B4)に関しては実験システム構築のためのソフトウェア作成に要する費用が満足に整わず実行ができなかった. (C2)(B1)および(B2)の結果,目的の(A2)はほど達成された.その結果分散システムで人間間,人間と分散システムとの間のコミュニケーションインタフェースのためのモデルが構築され,そのモデルの実装可能性を実際にシステムを構築することにより,実証した. (C2)目的の(A1)は課題として残されたが,(C2)の延長として,研究が進展できることが明らかになり,目的達成の可能性が明確になった.
|