リピドアンカー法による膜結合タンパク質の設計と合成
Project/Area Number |
05780422
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浜地 格 九州大学, 工学部, 助教授 (90202259)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | リピドアンカー蛋白質 / ミオグロビン / 膜結合 / 配向固定化 |
Research Abstract |
膜結合性タンパク質は生体膜中に特定の配向で固定化され多彩な生体機能を発揮していることが知られている。本研究では完全な膜貫通型タンパク質の開発をめざして水溶性のタンパク質の特定の位置を疎水性長鎖(アンカー)で修飾したリピドアンカー蛋白を分子設計、合成し、次いで二分子膜中への配向固定化に必要な条件を検討を行い、人工膜蛋白質の設計のためのリピドアンカー法の開発を目的とした。 本年度はアンカー長鎖の導入法として、補欠分子団のアポ蛋白質との再構成が有用であることがミオグロビンを用いて明らかにされた。この手法によって種々の長鎖アルキル基をミオグロビンの活性中心近傍に特異的に導入することが可能となった。得られたアンカーミオグロビンの膜結合能を限外濾過、ゲルカラム、膜結合色素の消光実験などから評価すると、いくつかのオキシエチレン鎖をスベーサーとして持つ長鎖アルキル基(炭素数12から8)が最も強い膜結合性を示した。また膜結合したタンパク質の分子配向を固定化二分子膜の磁気異方性から求めると、十分な疎水性長鎖を持つ場合にはタンパク質の膜面に対する分子配向が揃うのに対して、親水性のアンカー鎖ではタンパク質の規則配向は得られなかった。これらの知見は本来水溶性のタンパク質を膜結合性に変換するために、適切に設計された疎水性長鎖の位置特異的な導入がきわめて有効であることを明瞭に示すものである。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)