蛋白質中の硫酸化チロシン残基の蛋白質-蛋白質相互作用における役割
Project/Area Number |
05780432
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高木 淳一 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90212000)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 蛋白質硫酸化 / チロシン / 翻訳後修飾 / 細胞外マトリックス / トロンボスポンジン |
Research Abstract |
蛋白質の翻訳後修飾のうち、リン酸化や糖鎖の付加についてはその生体内においての重要性が広く認められ、多くの研究者がその研究に従事し実験手法も豊富に開発されている。一方、蛋白質のチロシン-O-硫酸化は古くから知られた翻訳後修飾でありながら、その生理的意義はもちろん、どのくらいの種類の蛋白質に含まれているのかすらほとんどわかっていない。本研究はチロシン-O-硫酸化の生理的意義、特にその細胞外マトリックスの蛋白質の相互作用における意義を解明することを目的としておこなった。まず硫酸化チロシンに対する抗体を用いた簡便なチロシン-O-硫酸化の検出法の開発を目指したが、研究種々の抗原や免疫法を試みてみたが実用に耐えうる抗体を得ることはできなかった。そこで硫酸化チロシンを含むことが知られているV型コラーゲンに着目し、これと結合する蛋白質について解析することを先に試みた。血小板に大量に含まれるトロンボスポンジン(TSP)がV型コラーゲンに結合する際の機能ドメインを決定した結果、分子量19-kDaのフラグメントにV型コラーゲンへの結合のみならず、硫酸化多糖であるヘパリンヘの結合能もあることがわかった。そしてTSPとこの19-kDaのフラグメントが硫酸化チロシンにも結合することをアルブミンに結合させた硫酸化チロシンを用いて明らかにした。この発見は硫酸化チロシンを認識する細胞外マトリックスのメカニズムが存在することを示唆しており、さらに硫酸化チロシン認識部位を短いアミノ酸配列に狭めることができれば、上記の抗体の代わりに硫酸化チロシン検出に役立てることもできるのではないかと考える。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)