Project/Area Number |
05780482
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻 暁 姫路工業大学, 理学部, 助手 (60227387)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | バクテリオロドプシン / 固体高分解能NMR / 高次構造 / 膜蛋白質 / 同位体標識 |
Research Abstract |
1.バクテリオロドプシン同位体標識試料の調整:高度好塩菌の合成培地中に含まれるアミノ酸残基を^<13>C標識アミノ酸に置換することにより、高度好塩菌の紫膜に含まれるバクテリオロドプシン中にを^<13>C標識を導入することができた。標識試料として[3-^<13>C]アラニン、[1-^<13>C]アラニン、[1-^<13>C]バリン、および[1-^<13>C]ロイシンをそれぞれ導入した紫膜を調製した。 2.高次構造の帰属:^<13>C標識された紫膜を固体高分解能^<13>C NMRを用いて観測することにより、^<13>C化学シフトの値からバクテリオロドプシンの高次構造を帰属することができた。紫膜中に含まれるバクテリオロドプシンの化学シフトは主にalpha-ヘリックス構造に対応し、ヘリックスのループ構造、末端等の構造を分離した信号として観測することができた。化学シフトの分布より、alpha-ヘリックス構造野コンホメーションまやはヘリックス周囲の環境には部位による分布があると考えられる。また、betaシート構造に対応する化学シフト値が主鎖カルボニル炭素に観測され、蛋白質中にbetaシート類似の構造が存在することが示唆された。 3.水和状態による高次構造変化:[3-^<13>C]アラニン標識バクテリオロドプシンの化学シフトの観測から、紫膜の水和状態の変化により、バクテリオロドプシンの高次構造、特に膜貫通alpha-ヘリックスの構造が変化することがわかった。主鎖カルボニル炭素のスペクトルに、対応する変化が見られないことから、この水和状態に依存する構造変化はalpha-ヘリックスの相対位置等の三次構造の変化であると考えられる。また、水和状態の変化に対する化学シフト変化から、バクテリオロドプシン中のalpha-ヘリックスこうぞうの一部は常温、水和状態では複数の異なる高次構造の間を10^3Hz以上の速度で交換している事が見い出された。
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