トリプルヘリックスによるDNAのマニピュレーション
Project/Area Number |
05780496
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 隆司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90201326)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 三重らせんDNA / トリプルヘリックス |
Research Abstract |
Triplex-Forming Oligonucleotide(TFO)によって標的2本鎖DNAを変性させることなく認識するOligonucleotide-directed Triplex Formation(OTF)は近年様々な応用の可能性が示唆され急速に注目を集めつつある新技術である。研究代表者はビオチン化TFOとストレプトアビジンビーズを利用した配列特異的なDNA精製法であるTriplex Affinity Capture(TAC)を開発した。本年度はTACの適用範囲をさらに拡大するためのひとつのアプローチとして最近になってその性質が明らかにされつつある新しいタイプのトリプルヘリックスの利用を検討した。 その新しいトリプルヘリックスとは第3鎖が主としてプリンからなるもので、中性(生理的)条件下で適切な2価イオン依存的に形成されることが次第に明らかにされつつある。この性質を利用して、1)2価イオン存在下でビオチン化TFOと標的配列との間でトリプルヘリックスを形成させる、2)ストレプトアビジンビーズを用いてトリプレックスを非標的分子から分離する、3)2価イオンを取り除くことで標的分子をビーズから遊離させて回収する、という3ステップからなるTACの系を開発した。この系を用いてpH、イオン強度、2価イオンの種類などについて検討を加えたところ、興味深いことにMg2+を要求する配列とMn2+を要求する配列の存在を示唆する結果を得た。この現象をさらに追及することは応用面のみならずトリプルヘリックスの化学的性質の理解のひとつの端緒となることが期待される。 また応用面として酵母人工染色体のTACによる単離を目指してベクター部分とのOTFを試みたが所記の成果を挙げるには至らなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)