Project/Area Number |
05780522
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
阿部 洋志 千葉大学, 理学部, 助手 (00222662)
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Project Period (FY) |
1993 – 1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アクチン / アクチン調節蛋白質 / コフィリン / マイクロインジェクション / ラッフル膜 / 収縮溝 / リン酸化 / 好中球 |
Research Abstract |
低分子量アクチン調節蛋白質コフィリンはアクチン分子を1対1対で結合し、その重合をpH依存的に調節することがin vitroで確かめられているが、実際に細胞内において、アクチンとコフィリンの相互作用がどのように調節されているのかは全く明らかではない。本研究でこの点を解明するべく実験を行い、以下に述べるような重要な結果を得た。 アクチン、コフィリンそれぞれに対する特異的抗体を用いた間接蛍光抗体法、および、蛍光標識したアクチンとコフィリンの細胞内へのマイクロインジェクションによる観察から、コフィリンの分布はアクチン繊維のネットワーク、特に細胞膜直下の細かいアクチン繊維の編目と非常によく一致することが確かめられた。さらに、細胞増殖因子刺激や運動している細胞に形成されるラッフル膜中に特に強いコフィリンの局在が見られるが、コフィリンはその先端部に局在するのみならず、ラッフル膜中のアクチン繊維束、さらに最近、ビタミンD結合蛋白質を用いた実験からその存在が報告されたactin foci中に強く局在することが明らかになった。一方、TPA添加によって、好中球は著しいラッフル膜形成を起こすが、この時TPA添加後数分以内にコフィリンの脱リン酸化が起こること、また、TPAの長期投与によりC‐キナーゼ(PKC)のダウンレギュレーションを誘導した細胞においては、ラッフル膜の形成もコフィリンの膜への局在化も起こらないことが明らかとなった。これらの結果から、コフィリン-アクチン相互作用はラッフル膜のダイナミックな形成にとって極めて重要であり、また、PKCからのシグナル伝達の下流で少なくともその一部は調節されていると考えれる。他方、コフィリンはM期に脱リン酸化され、M期の細胞のアクチン繊維のダイナミックスに関与し、分裂後期〜終期にかけて、収縮溝に著しく局在するようになることも明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)