Project/Area Number |
05780550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仁科 行雄 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (00201690)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | テラトカルシノーマ / c-kit / 細胞増殖 / 細胞分化 / ライディッヒ細胞 |
Research Abstract |
我々は既にマウステラトカルシノーマ細胞F9の細胞分化の系において、内胚葉性細胞に分化した時に、リセプター型チロシンキナーゼであるc-kitの発現が見られ、細胞内のcAMPレベルによってその発現が調節されていることを明らかにした。 そこで、このc-kit遺伝子産物の細胞増殖・分化における役割を調べるために以下の実験を行った。 (1)内胚葉性細胞に分化した細胞(c-kit陽性)にリガンド(Sl因子)を種々の濃度・培地に添加し培養したところ、若干の増殖抑制はみられるものの、有意な差は見られなかった。また、形態的観察においても対照と比べ分化程度に差はみられなかった。 (2)c-kitに対する中和モノクローナル抗体(ACK-2)を(1)と同様に種々の希釈倍率で培地に添加したが、内胚葉性細胞への増殖・分化に対して影響はみられなかった。 以上のように内胚葉性細胞に分化したF9細胞に発現しているc-kitの機能は未だ不明の点が多く、今後はリガンドを介してのc-kitのチロシンリン酸化促進作用や、リン酸化タンパク質を調べることで、その作用を解析する必要があると思われる。 次に、生体内でc-kitの発現のみられるライディッヒ細胞での機能を知るために、種々のライディッヒ細胞株でc-kitの発現を調べたところライディッヒ細胞腫瘍株B-1Fで発現が見られた。B-1F細胞ではリガンドであるS1因子の発現もみられ、無血清培地でも増殖能をもつことから、c-kit⇔S1因子のオートクライン機構での細胞増殖が考えられる。現在、B-1F細胞でのc-kitのチロシンリン酸化、およびSl因子+中和抗体を用いて増殖に対する効果を調べている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)