トポイソメラーゼアイソザイムの機能特性に関する発生期脳における遺伝子発現解析
Project/Area Number |
05780557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 雅彦 北海道大学, 医学部, 助教授 (70210945)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トポイソメラーゼ / ラット / 脳 / 発生 / in situハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
トポイソメラーゼは、DNA二重鎖を切断しその間を別のDNA鎖を通過させた後、断端を再接合することにより、DNA鎖間の空間的な位置関係変化を触媒する酵素である。この酵素には、Topo IIA-Topo IIBと名付けられた2種のアイソザイムが存在することが知られている。細胞の増殖と分化が空間的および時間的に厳密に制御されて神経組織の特性を利用して、それぞれのアイソザイム発現特性から機能特性を解明することを目指した。 まず、Polymerase Chain Reaction(PCR)法によりラットTopo IIA とTopo IIBをコードするそれぞれ683塩基長のcDNAをクローニングした。その塩基配列を基に、それぞれのmRNAに特異的な47塩基長のアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブを合成し、^<35>S標識プローブを用いて、ラット脳の発生における発現分布をin situハイブリダイゼーション法により解析した。その結果、Topo IIA-mRNAの発現は分裂細胞の集積する脳室層や小脳外顆粒層に限局して観察された。これに対して、Topo IIA-mRNAの発現は、脳室層だけでなく最終分裂を終えた神経細胞が分化を遂げる外套層にも観察された。 以上の結果より、Topo IIAはDNAの複製や染色体の形成や分離に、一方Topo IIBはRNAの転写など、それぞれ特異な異なる細胞機能に関与していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)